太宰フェアー④:新春対談『シェイクスピア×太宰×楽園』

新春対談 

世田谷シルクおおのの 下北沢・小劇場楽園連続公演企画

『シェイクスピア×太宰×楽園』

 

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世田谷シルク・堀川炎とおおのの・大野裕明(花組芝居)。劇場を続けて借りてあったこともあり、知り合いだったこともありと言う事で、軽い気持ちで対談してみた。シェイクスピアと太宰治、ともに文豪を題材にしているのだが、いったいどんな芝居を作るのか?(同席者:世田谷シルク側・堀越涼、おおのの側・丸川敬之)  -どんなお芝居なの?大野:どう、稽古は順調?堀川:2ヶ月ぐらい前からちょっとずつダンスとかやっていたんですけど、私が出演していた【ブラジル】の公演が12月21日まであったので、その間は、それまでやったダンスやらできてる台本をひたすら覚えもらってました(笑)。大野:ハハハ、よくある。堀川:で、23日から本格的にやってるんですけど、私の演出がダンスとか抽象的な事が多くて、堀越:体使う系、体使う系(無駄に2回繰り返す)堀川:その場で考えた事をやってみたり、今から曲かけるから、1エイトで椅子もってとか、2エイトではけてとか。大野:今回のお芝居って、シェイクスピアの『夏の夜の夢』がモチーフになってるの?堀越:なんでしょうね、原文も使ってますし、けど炎さんが書いてる部分の方が多いですかね。堀川:『夏夢』が現代版だったらこんな感じっていう芝居です。ネットの会社をモデルに書いているんですけど、『夏夢』って魔法が出てくるじゃないですか?大野:ホレ薬?堀越:そう、そう。堀川:でも、その魔法って今だとないじゃないですか、だからそれをインターネットとか、ネットワークとかに置き換えてるんですけど・・・、大野:へェ。堀越:まァ難しいですよね。シェイクスピアって魔法で片付けちゃったりするから、それを現代劇に置き換えた時にどうするよ、みたいな。大野:そうだよね、確かに(笑)堀越:大野さんの方は?結構自分で書いてるんですよね?大野:基本的には太宰治の大河ドラマをやりたくて、太宰治の人生に、彼の作品を絡めていく感じ。文豪シリーズが旗印だからね。(*大野は過去に、夏目漱石やら萩原朔太郎の人生と作品を絡めた、大河ドラマを創っている)堀川:ああ、で、『走れダザイ』。大野:でも今回はちょっと魅せ方を変えたくて。太宰治ってすぐ死ぬじゃない?堀越:入水(じゅうすい)自殺。大野:うん。だから太宰治が死なない方向に持っていけないかなァって。堀越:え?じゃあ、わりとポップなんですか?大野:あのね、結構コンテンポラリーダンスみたいな感じになってる(笑)。堀川堀越:えええーーー!丸川:かなりポップだと思いますよ(笑)。 e3818ae3818ae381ae-お互いの創作方法。で、なんで演目はシェイクスピアと太宰なの?堀越:大野さんって、自分で音楽選んで、いっぱい使うじゃないですか、今回は?大野:いっぱい使うよ。泣かせるような王道な曲から、ポップなヤツまで。堀越:何曲使うんですか?大野:35曲!堀川堀越:ええーー、多すぎ!大野:かなりいい曲揃えたんだよ。堀越:いや、世田谷シルクも音楽多いけど、今・・・堀川:今、7曲しか決まってるのないですね。(*12月28日現在)大野:炎ちゃんも自分で曲選ぶの?堀川:ええ、自分で決めます。いつも、ほぼ音ハメ(*音に合わせて動きや台詞を言う事)になってるんで、自分で稽古の段階で操作しながら。大野:俺ね、台本書く段階で、もう選曲してるの。台本にもタイトルとか書いてあるよ。(*と、『走れダザイ』の台本をみると、やはりタイトルが書いてあった。)堀越:へェー、じゃあ、どちらも曲からインスピレーション受けていくタイプですね。大野:聞きたかったんだけどさ、世田谷シルクって、寺山修司とか宮澤賢治とか近松の演目をモチーフにしている作品が多いじゃない?その理由って?(*『グッバイ・マイ・ダーリン』→寺山「アダムとイヴ、私の犯罪学」、『傑作』→「銀河鉄道の夜」、『接触』→「傾城(けいせい)反魂(はんごん)香(こう)」)堀越:古典が好きなんでしょ?堀川:いや、単純に【山の手】の影響です。(*劇団山の手事情社(じじょうしゃ)。堀川炎はここの研修所出身。ちなみに、『走れダザイ』出演の三村聡(そう)は永くこの劇団に在籍していた。大野も昔から付き合いがある。)大野:ああー、やっぱりその辺から来てるんだァ。堀川:【山の手】古典が多いじゃないですか、で意外と面白いのかな?って。やっぱり入りやすかったんですよ。自分が脚本を書くとは思っていなかったので、そうすると、大野:基があって、なるほど。堀川:オリジナルとかは、他の劇団がやってるじゃないですか?じゃあ、私は、亡くなった人の本をやろうと。大野:そうだよね。居所としても、今の他の劇団もあんまやってないしね。堀越:なんか、その辺は似てますよね。大野:そうだね。うちもね、俺が花組芝居にいるってこともあるし、けど歌舞伎わかんないし、あんまり興味ないし、けど、昔の文豪とかやってみたら花組芝居的かなって思って、夏目漱石とか萩原朔太郎やりだしたんだけどね。堀越:なんで今回太宰なんですか?大野:俺ね、ぶっちゃけ夏やった音楽朗読劇『太宰治のオンナの小説』まで、太宰治知らなかったし、1つも読んだ事ない(笑)。堀川:誰が文豪で好きなんですか?大野:いや、誰も好きじゃないし、読んだ事ないよ(笑)。堀越:けど、そういわれてみれば、シェイクスピア「夏の夜の夢」初めて読んだんですよね?堀川:ええ。大野:炎ちゃんは、演目ってどうやって選ぶの?堀川:古典で、わかりやすいものを。『接触』も「傾城(けいせい)反魂(はんごん)香(こう)」の原文使ってたんですけど、言葉が難しくてよく分からなかったと言う意見が多くて、じゃあ、日本人みんなが知っている宮澤賢治の「銀河鉄道」は?ってやったんですけど、「普通の人は知ってるだろうけど、僕は知らないから楽しめなかった、すみません」みたいな意見があって・・・(笑)。お客さんの想像力を使うことが多いので、分からないと原作を知らない人は自分が悪いと思ってしまう・・・あながち有名な作品をやるのも問題だなと・・・堀越:みんな名作文学読んでないんですねぇ。大野:うん、読んでないし、まず俺も読んでないからね(笑)堀川:じゃあ、シェイクスピアだったら、古典の王道だし、日本人は名前を知ってはいるけど見たことない、が前提にあるかなと思って。それをお客さんも今回は、私の芝居いつも人が死ぬんで明るいものやろうってことで、「夏夢」にたどり着きました。大野:喜劇だからね。堀川:ええ、正月っぽく夢のあるものにしようと。けど、あんまり深く考えていかず、その時の成り行きで決めていこうって。大野:うん、ジャケ借りみたいなもんだよね。堀越:うまいこといいますね!大野:俺もそうだからね(笑)。堀越:これ『走れダザイ』だから、「走れメロス」が基本なんですか?大野:いや、メロスは一行も出てこない。堀川堀越:えええ!丸川:あ、そういえば出てきませんね。堀越:何それ(笑)!

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-楽園ってどんな劇場なの?大野:こないだやった「グッバイ・マイ・ダーリン」って、楽園だったよね。あの時さ、能・狂言方式でやりますって書いてたけど、それってどの辺りから来てるの?堀川:単純に舞台の形状で2面あるし、私、ダンスが好きな事もあり、能も好きで観たりするんですけど、これは使うしかない!って思い創りました。けど、能と寺山修司は何の関係もなかったんですけどね(笑)。大野:確かに楽園って特殊な所があるからね。ウチもちょっと作戦立ててる。堀越:劇場って考えなきゃいけないですよね。大野:そういうのもあって、今回はね、パネル使って転換いっぱいするんだよ。堀川:うちも、椅子使っていっぱいやってますね。大野:楽園でやってみるっていうのは、役者はどんな感じなの?堀越:あれ、全然しゃべってない丸川君、楽園で芝居してたよね。大野:ああ、ズッパ!(*【Ort】の倉迫氏と【山の手】の女優・水寄氏のユニット)。堀越:奇妙な小屋ですよ。堀川:やりづらいんじゃないですかね?堀越:柱あるし、二面で見られてるし、丸川:感覚がおかしくなるって言うか・・・・・・、大野:え、終わり?堀越:なんか面白い事言えないの!e3828ae38287e38186    丸川:・・・・・・。大野:じゃあ、最後に見所を一言。堀川:場面転換が高速に行われていく中で、古典と現代劇が変わっていくので、そこが見所ですかね。堀越:演出がすごいスタイリッシュな所。【おおのの】は?大野:うーん、太宰治が走るってとこかな(笑)?堀越:走らないでしょう、え、走るの?大野丸川:走る、走る。堀越:でも、「走れメロス」はでねぇんだ(笑)。大野:うん、太宰が走るからね。

(終わり)

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文責・大野裕明、写真・丸川敬之

 ★公演情報★(ともに劇場は、下北沢・小劇場楽園) ★世田谷シルク『美しいヒポリタ』1月13日(水)~17日(日)原作/ウィリアム・シェイクスピア 夏の夜の夢より脚本・演出/堀川炎出演/石井舞、岩田裕耳(電動夏子安置システム)、大竹沙絵子、串山麻衣、下山マリナ、塚越健一、堀越涼(花組芝居)、前園あかり(バナナ学園純情乙女組)、緑川陽介、緑茶麻悠(ochazukewemens)、堀川炎料金/普通席、シルク席2500円、当日500円増、若割500円(高校生以下)、60割1500円(60歳以上)お問合せ/http://www.setagaya-silk.comfly_hupoおおのの♪3 太宰治生誕100年記念公演第二弾『走れダザイ』1月20日(水)~24日(日)作・演出/大野裕明(花組芝居)出演/谷山知宏(花組芝居)、三村聡、大枝佳織(KAKUTA)、吉田麻起子(双数姉妹)、丸川敬之(花組芝居)、岡本篤(劇団チョコレートケーキ)語り/岩崎加根子料金/前売2800円、学割2500円、当日500円増お問合せ/http://oonono.come38380e382b6e382a4e38381e383a9e382b7e69c80e7b582e8a1a8

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